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2025.11.13
2025.12.14
工場で使用するコンプレッサーの基礎知識と選定ポイント

コンプレッサーは圧縮空気を生み出す機械であり、工作機械の工具脱着、切りくずのエアーブロー、塗装作業、搬送設備の動力源など、生産現場のあらゆる場面で活用されています。本記事では、愛知県内の工場でコンプレッサーを選定・運用する際に知っておくべき基礎知識と選定ポイントを解説します。
コンプレッサーとは何か
コンプレッサー(圧縮機)とは、大気中の空気を吸い込み、圧縮して高圧空気を生成する機械です。英語の「compress(圧縮する)」が語源となっており、吸い込んだ空気を約1/8に圧縮することで、元に戻ろうとするエネルギーを蓄えた圧縮空気を作り出します。この圧縮空気を利用して、ブレーカー、グラインダー、スプレーガン、エアシリンダーなどの空圧機器(エアツール)を駆動させます。
工場における圧縮空気の用途は多岐にわたり、工作機械の動力源、製品の組立工程、プレス機の駆動、塗装ブースでの塗装作業など、ほぼすべての製造工程で使用されています。そのため、コンプレッサーが停止すると工場全体の生産がストップする可能性があり、まさに「工場の心臓」と呼ぶべき重要設備です。
コンプレッサーの圧縮原理
コンプレッサーの基本原理は、自転車の空気入れと同じです。レバーを引き上げると空気を吸い込み、レバーを下げるとピストンで空気を押し出します。この吸い込んだ空気をピストンで押すと空気の体積が減少し、圧力が上昇します。これが「圧縮」という現象であり、圧縮された空気は元に戻ろうとするエネルギーを蓄えています。このエネルギーを利用して各種エアツールに仕事をさせるのがコンプレッサーの役割です。
コンプレッサーの種類と特徴
コンプレッサーは圧縮方式によっていくつかの種類に分類されます。それぞれの特徴を理解し、用途や設置環境に応じて最適な機種を選定することが重要です。
レシプロ式コンプレッサー
シリンダー内のピストンをモーターで往復運動させることで空気を圧縮するタイプです。構造が伝統的で単純なため、メンテナンスが容易で価格も比較的安価です。小型から中型のものが多く、設置スペースを取らないという利点があります。ただし、ピストンの往復運動により振動や騒音が大きいという欠点があります。建設工事現場などの屋外使用や、工場設備用として広く採用されています。
スクリュー式コンプレッサー
雄雌一対のスクリューローターがかみ合い、ローターの一端から吸い込まれた空気を、ローターのかみ合いによって体積を減少させて圧縮し、反対側から吐出する方式です。回転式コンプレッサーとも呼ばれます。生産ラインでは最も多く採用されている種類であり、振動が静かで中型クラスのコンプレッサーに適しています。オイルを使用するタイプとオイルフリータイプの2種類があり、用途に応じて選択できます。
スクロール式コンプレッサー
渦巻き形状の装置を利用して圧縮空気を作り出すタイプです。渦巻き形状の一方は固定されており、もう一方が周回することで空気を圧縮します。空気圧縮率が高く、各種仕様の中でも振動が最も静かという特徴があります。また、小型クラスの中では動力効率が最も高く、省エネ性能に優れています。
工場でコンプレッサーを選ぶ際の重要ポイント
愛知県内の工場でコンプレッサーを選定する際には、以下の4つのポイントを考慮する必要があります。
エアーの品質要件
製造する製品や工程によって、必要なエアーの品質が異なります。一般的にはオイルを含むエアーが使用されますが、食品製造、医薬品製造、精密機器の組立など、オイルが製品品質に悪影響を及ぼす可能性がある場合は、クリーンなエアーが求められます。
給油式コンプレッサーとオイルフリーコンプレッサーでは、エアーに含まれる油分、水分、ダストの量に大きな違いがあります。オイルフリーコンプレッサーであれば、排出されるドレンもクリーンな状態であり、そのまま排水できます。一方、給油式は適切なドレン処理が必要です。給油式コンプレッサーでクリーンなエアーを得たい場合は、オイルミストフィルターを使用することで対応可能です。
ドレン対策の必要性
圧縮空気には水分が含まれており、適切なドレン対策が必要です。ドレン対策ができていないと、使用している機械や工具の内部にドレン水が侵入し、故障や製品不良の原因となります。エアードライヤやドレントラップなどの関連設備を導入し、ドライな圧縮空気を供給することが、トラブル防止には欠かせません。
アフタークーラー仕様のコンプレッサーを選定すれば、圧縮機から出た高温の吐出空気を冷却し、水分を除去できます。これにより、冬場のエアツール凍結や水滴飛散による汚れ、高温による火傷などのトラブルを解決できます。
騒音への配慮
工場が住宅地に近接している場合や、早朝・深夜に稼働させる場合には、騒音対策が重要です。スクロール式やスクリュー式など、静音性の高いコンプレッサーを選定することで、周辺環境への影響を最小限に抑えられます。また、防音カバーの設置や専用コンプレッサー室の設置なども検討すべきでしょう。
必要空気量と吐出圧力の算出
コンプレッサーを選定する際の最も重要な要素が、必要な空気量と吐出圧力です。標準仕様のコンプレッサーの吐出圧力は0.7MPa(7気圧)です。使用する空圧機器の消費空気量を正確に把握し、2~3割の余裕を見た機種を選定してください。
空気量の単位にはCFM(立方フィート毎分)やm³/min(立方メートル毎分)が使用されます。例えば、100CFMは約2.8m³/minに相当します。チッピングハンマーであれば0.4~0.8m³/min、ブレーカーであれば1.0~1.7m³/min、さく岩機であれば1.5~3.5m³/minが一般的な使用空気量です。
コンプレッサーの省エネ対策
コンプレッサーは工場全体の電力消費量の約25%を占めることもあり、電力コストに大きく影響します。省エネ性能の高いインバータ制御コンプレッサーの導入や、エアシステム全体の最適化により、ランニングコストを大幅に削減できます。また、エアー配管の漏れ点検や、適切な圧力設定、不要時の停止など、運用面での省エネ対策も重要です。
当社のコンプレッサーコンプレッサー 点検・修理・メンテナンスサービス

株式会社羽根田商会のコンプレッサー修理・メンテナンスサービスは、突発故障や性能低下などの課題を持つ工場に対し、国内外メーカー問わず緊急修理からオーバーホールまで対応。全国複数拠点から迅速派遣し、生産停止を最小化します。年間30件以上の実績と長年の信頼で、工場の安定稼働を実現します。
コンプレッサーに必要な関連設備
コンプレッサー本体だけでなく、安定した圧縮空気供給システムを構築するためには、以下の関連設備が必要です。
- エアードライヤ:圧縮空気中の水分を除去
- 空気タンク:圧縮空気を貯蔵し、安定供給を実現
- エアーフィルター:圧縮空気中の異物を除去
- ドレントラップ:ドレン水を自動排出
- 配管システム:効率的な圧縮空気の分配
これらの設備を適切に組み合わせることで、高品質な圧縮空気を安定供給できるシステムが完成します。
コンプレッサーの定期メンテナンスの重要性
コンプレッサーを安定稼働させるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。オイル交換、エアフィルター清掃・交換、ベルト張力調整、ドレン排出など、日常点検と定期点検を計画的に実施することで、突発故障を防止し、設備寿命を延ばすことができます。メーカーが推奨する点検周期を守り、異音や振動などの異常兆候を早期に発見することが、生産ラインの安定稼働につながります。
愛知県内の工場のコンプレッサー導入・メンテナンスは羽根田商会にお任せください
工場ソリューション.comを運営する株式会社羽根田商会は、愛知県に名古屋本社と豊田営業所を構え、製造業の生産現場を70年以上支えてきました。コンプレッサーの選定から設置、定期メンテナンス、修理・オーバーホールまで、コンプレッサーに関するあらゆるニーズに対応いたします。
国内外700社以上のメーカーネットワークを活かし、レシプロ式、スクリュー式、スクロール式など、お客様の用途と予算に最適なコンプレッサーをご提案します。また、エアードライヤ、空気タンク、配管工事など、関連設備も含めたトータルソリューションを提供可能です。コンプレッサーの新規導入、省エネ改善、故障対応など、圧縮空気システムに関するお困りごとがございましたら、株式会社羽根田商会までお気軽にお問い合わせください。
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